税務会計三直線

税務、会計、経営について主に書いていきます。

超円高で震災日本は3年後に復活する!

イメージ 1
 3月11日の東北大震災以後の日本経済がどのようになるか、
専門家の意見を聞きたくて、本屋に立ち寄ってはその手の本を
探したが、ようやく、出ました。
 
 宇野 大介著、徳間書店、による上記の本です。
 
 サブタイトルとして、
 
「1ドル50円へ突入、空前の復興景気が到来する!」
 
というものです。
 
 私はこの本を3つの視点から読んでみました。
 
1、何故、超円高になるのか?
 
2、何故、復興は3年後なのか?
 
3、具体的にどのような復興景気が到来するのか?

1、円高になる理由
 
 氏は超円高になる理由を5つほど挙げています。
 
 ①長期的な波動が円高に向っている。
 
 ②対ドルについては、米国の覇権の陰りにあわせてドルの減価
  ゆえのの円高
 
 ③外交カードとしての円高。タイ、韓国、中国といった、アジア圏で
  輸出比率の高い国々に対して、当該国の通貨安を受け入れてあげる。
 
 ④国内事情では、発電のための燃料を安く得る、食料品等の輸入品
  を安く得るため。
 
 ⑤金融資産における円の価値を高め、日本株、円債への海外からの
  投資を促す。
 
、何故、3年後か?
 
 今後の日本経済を3つの段階に分けます。
 
 「発災状態」
 
 「復旧段階」
 
 「復興段階」
 
 現在はまだ「発災状態」です。
 
「復旧段階」に入り、初めて、震災の影響だけでなく、原発の問題、
計画停電、電力使用制限による経済のダメージの具体像が浮かび上がり
ます。
 
 株価は8000円前後まで下がるでしょう。
 
 震災後の大きな落ち込みを2011年中に決着をつけ、2012年
から復興過程に入ります。
 
「復興段階」となり、おおむね、1~2年後には上昇に向います。
 
3、具体的にどのような復興景気が到来するのか?
 
 最終的な今回の震災による日本国の損失は60兆円、と氏は言います。
 
 この損失を埋める為に、大量の国債発行、日銀の金融緩和、株高円高
による外資の導入、等々、じゃぶじゃぶと資金が投入されるわけですから、
 
 一旦、底打ちすれば、大きな経済効果が見込めることは分かります。
 
 それ以外に、氏は今後、日本経済が復興していく根拠として景気サイクル
を挙げます。
 
 景気サイクルは建築物、設備の寿命のサイクルのことで、その老朽化
するまでのサイクルを表します。
 
 サイクルは中期の設備投資サイクルが10年、建築投資の長期サイクル
が20年。
 
 今、日本は両サイクル共、2011年にボトムを迎え、2012年倚以降
に急速に上昇に向います。
 
 このサイクルが今回の震災の復興と重なり大きな効果を発揮する、という
ものです。
 
 2011年から始まる中間好況は約5年続き、その後、2015年位から
10年の横ばい状況、その後更に、5年の上昇局面に入り、
 
 着地点は2030年の予想です。
 
 まあ、景気サイクルはよく分かりませんが、2011年を底に、好況に
入り、4~5年続くという話は、投入される資金量から考えて信じられるかな、
と思っています。