税務会計三直線

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「アメリカ衰退論説」は天に唾する議論!

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金本位制復活」高橋靖夫著 を読みました。
 
 今、本屋へ行くと、<ドルは50円になる>とか、<米ドル崩壊>、
とか、<金融資本主義崩壊、アメリカの没落>、とか、これらの類の
本、一色です。
 
 やはり、反対意見にも耳を傾けないと危険だと思うので、この
本を読んでみました。
 
 アメリカが衰退する、中国が没落する等という意見は耳に快い
けれど、それは非常に危ういことです。
 
 以前、韓国で「イルボン、アームゴットオプタ 日本は何もない」
という本が爆発的に売れたそうですが、日本に来てみれば、日本が何もない
ことはないわけで、一種のマスタベーションのようなものでしょう。
 
 こうした現在の中でこの「金本位制復活」は異色を放っています。
 
 著者は、アメリカを侮ってはいけない、と警告します。
 
 その理由を次のように説明します。
 
1、アメリカは世界で唯一、鎖国が可能な国だという視点を忘れて
 はならない。
 
  アメリカが鎖国という国策を選択すると、再来する大恐慌
 被害はアメリカに軽く、他国は大きな影響を受ける。
 
1、農耕民族の日本と違って、アメリカは戦略国家である。
  遠い将来にわたって戦略を練っていると思わなくてはいけない。
 
1、アメリカという国家は追い詰められると、起死回生の手段として、
 「制度変更」を奥の手として単独で選択する特異な国家、又、その
 ようなアイデアを練り上げ、且つ、実行出来るパワーを持つ国家。
 
1、今、考えられる奥の手は、
 
 「25%部分的金本位制」である。
 
  過去の金本位制の崩壊は全て金の流失に起因している。
 
  10ドル札について、2.5ドルまで金兌換しますよ、と言えば、
 ドルが4分の1に目減りするから、兌換する人はいないと思われるが、
 
  この金兌換ドルが発行されてから、金価格が4倍になったらどうか。
 
  十分、あり得ることだ、と著者は言います。