現在の中小企業の平均値は
一人当たり限界利益 年7,500千円
労働分配率 55%
位でしょうか。
いずれ経済活動から退場願わざるを得ない数値は
一人当たり限界利益 年4,800千円
労働分配率 70%
位でしょうか。
最も限界利益年4,800千円以下でも、一人か夫婦二人
だけなら細々やれるかもしれませんが、人を雇って労働分配率70%以上
は経営が難しいでしょう。
さて、これらの予備知識を頭に入れて、A社のp/Lを再び眺めると
一人当たり限界利益 42,000千円/9人=4,666千円
労働分配率 36,000千円/42,000千円=87.4%
一人当たり人件費 36,000千円/9人=4,000千円
双方の数値がいずれも赤字を脱却するには難しいという事が分かります。
経費は28.6%で30%以内ですから問題ないでしょう。
売上増が難しいとすると、42,000千円という限界利益は9人では
なく、7人で作る必要があると思います。
7人ですと、数値は次の様に変わります。
会社の決算値 一人当たり
限界利益 42,000千円 6,000千円
人件費 28,000千円 4,000千円(66.6%)
経費 12,000千円 1,714千円(28.6%)
利益 2,000千円 286千円(4.8%)
2,000千円の黒字に転換します。
A社の再生は、現在の限界利益を7人以下で成し遂げられるかどうか
にかかっていると考えられますね。