税務会計三直線

税務、会計、経営について主に書いていきます。

あなたの事業の<一人当たり限界利益>と<労働分配率>はいくらですか?

過日、お客様から

「知り合いのA社が赤字で悩んでいる、財務諸表を分析してくれないか?」

  という相談がありました。

  P/Lを拝見すると、大まかに次の様でした。

 


   売上         100,000千円   

   限界利益       42,000千円 (100%)

   人件費        36,000千円 (85.7%)

   経費          12,000千円 (28.6%

   経常利益       ー6,000千円 (ー14.3%)

 

  総人数は社長を含めて9名とのことです。

 

  このP/Lを見て、次のことがわかります。

 

     一人当たり限界利益 42,000/9人=4,666千円

     労働分配率      36,000千円/42,000千円=85.7%

     経費/限界利益    12,000千円/42,000千円=28.6%

 

  この数字を見て、皆さんはこの会社をどう判断されますか?

  どこを直したらいいと思いますか?

  事業をバランス良く経営するためには、限界利益を適正な数値で

人件費、経費、利益に配分していく必要があります。

 

  私が考える理想的な配分は

  限界利益を100として、人件費(50%)、経費(30%)、利益(20%)

  です。

 しかし、このケースは一人当たり限界利益が余程多くないと

 なかなか実現しません。

 

  通常の配分は

  限界利益を100として、人件費(55%)、経費(30%)、利益(15%)

 又は、

   限界利益(100)、人件費(50%)、経費(35%)、利益(15%)

です。特に支店展開する場合は利益(15%)は譲れない数値でしょう。