税務会計三直線

税務、会計、経営について主に書いていきます。

P/Lの経営指標は1人当りに直して見ると更に鮮明になる!

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 上に掲げた表は昨日の「機械器具小売業」の1人当り
の経営指標です。

 表の数字を年間の数値に直すと次のようになります。
 表の数字に12を乗じただけです。

   全企業平均 黒字中位平均 優良機企業平均

売上    26,736千円   24,012千円     34,212千円

限界利益  7,188 (100)  7,536 (100)   9,564 (100)

人件費   3,912 (54.4) 4,164 (55.2) 4,932 (51.6)

経費    3,396 (47.2) 3,024 (40.1) 3,396 (35.5)

経常利益  -120 (-1.6) 348 (4.6) 1,236 (12.9)


全企業平均は一人当たり限界利益が7,188千円と少し
低いですね。

 経費の3,396千円は優良企業平均と同じ金額です。
 多分、機械器具小売業を経営するにはこの位の経費が
かかるのでしょう。

 しかし、限界利益が少ないために経費の占める割合が
47.2%という高い比率となり、経営が赤字に陥って
います。

 人件費は54.4%で、比率的にはまあまあですが、
一人当たり3,912千円と、低い給与水準です。

 限界利益を少なくとも7,500千円以上稼ぐ必要が
あることが分かります。

 優良企業平均は一人当たり限界利益が9,564千円
あるために、人件費、経費への配分がかなりバランス良く
なっています。

 それでも、一人当たり利益は12.9%です。

 15%の利益を確保するためには、この業界は一人当たり
限界利益が10,000千円必要なのでしょう。

 私が何故、15%の利益に拘るかお話しましょう。

 黒字中位企業の4.6%でも経営は成り立つでしょう。

 しかし、万年、可もなく不可もなくで終わってしまいます。

 例えば、支店展開を計って成長を試みるならば、この利益
の中から更に、本部経費が発生します。

 その為にはどうしても15%以上の利益を必要とします。

 15%以上の利益がないと企業の成長はありません。

 私が15%以上に拘る根拠はここにあります。