税務会計三直線

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比準割合の計算式が配当、利益、純資産価額の3要素なのは何故か?

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 前回、類似業種株価「A」を計算してみました。
 
 この株価に比準割合を乗じます。
 
 比準割合は、配当、利益、純資産価額の3つで構成されています。
 
 これは、なるべく公平な株価を算出しようという意味です。
 
 配当だけでも、利益だけでも、純資産価額だけでも、偏った
評価になります。

 ただ、利益に3が乗じられているのは、利益の意味を重要視
しているからと言われています。
 
 特に、中小企業は配当しない会社が多いので、ことさら、利益を
重視します。
 
 分子が合計すると、になるので、分母を5、にして、全体で1、に
なるように計算式が成り立っています。
 
 最後に斟酌率を乗じます。
 
 これも会社の大きさによる流通性を配慮したものです。
 
 斟酌率は、大会社0,7、中会社0.6、小会社0.5
 
 結局、算式は、

 類似業種株価×比準割合×斟酌率
 
となります。
 
 但し、配当、利益、純資産価額の3つで評価するわけですから、
比準要素が1つしかないような特殊な会社はこの算式で計算しません。
 
 この算式を使わない会社は、
 
1、清算中の会社
 
2、休業中の会社
 
3、開業後3年未満の会社
 
4、比準要素0の会社
 
5、土地保有特定会社
 
6、株式保有特定会社
 
7、比準要素1の会社
 
です。
 
次回は配当の計算方法を解説します。