税務会計三直線

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<比準割合の計算>算式の配当金額の説明!

 前回、算式の成り立ちを説明しました。
 
 今回は、比準要素の配当、利益、純資産金額のうち、配当に
ついて説明します。
 
 分母の類似業種株式の配当、算式のBの部分は簡単です。
 
 国税庁発表の標本会社の数字です。
 
 問題は評価会社の部分の数字です。
 
 算式は次の通りです(財産評価基本通達183(1))
 
直前期末以前2年間の配当金額  ÷1株当たりの資本金等の額を50円
                2                             とした場合の発行済株式数

 計算のポイントは2つです。
 
 1つは、年平均配当金額の計算、
 
 2つ目は、1株当たり50円とした場合の配当の計算
です。
 
 例を挙げて説明しましょう。
 
例、A株式会社(飲食料品小売業)
 
1、資本金 10,000千円
 
2、1株当たり資本金 500円
 
3、発行済株式数 20,000株
 
4、直前期 平成23年3月期の合計配当金額、
  600千円
 
5、直前前期 平成22年3月期の合計配当金額
 800千円
  この内に記念配当 200千円 を含む。

上記、例題の解答
 
1、年平均配当金額

(600千円+800-200)÷2=600千円
 
継続しない特別な配当は除かれます。

2、1株当たりの資本金等の額を50円とした場合の発行済株式数

10,000千円÷50円=200,000株

3、1株(50円)当たりの年配当金額

600千円÷200,000株=3円

<比準割合の計算>の、評価会社の年配当金額の欄に、3円を移記します。
 
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