荒利益率は中小企業では主に小売業の為にあります。
製造業、建設業では余り問題にされません。
何故でしょうか?
その理由は正確な原価計算が出来ないからです。
製造業の売上原価の算式は、
期首製品+当期製品製造原価ー期末製品=売上原価
、当期製品製造原価は、
材料費+労務費+製造経費 の合計です。
この中で更に、材料在庫、仕掛品在庫の計上があります。
それに、経費も販・一と製造経費にわけなくてはなり
ません。
電力量が販・一の水道光熱費に入っていたり、
工場消耗品費が販・一に入っていたりします。
特に、仕掛品の計上は大変です。
製造勘定を設定しなくてはなりません。
これらを正確に計算して売上原価を算出するには、
原価計算制度を採用しない限り、無理な話です。
荒利益率の算出で一番重要なのは売上原価の算出です。
売上を間違える会社はありませんが、売上原価は
そういう理由で原価計算制度を持たない中小企業では
売上総利益が正確ではないのです。
従って、中小企業では売上総利益ではなく、後日、この
ブログで書きますが、限界利益を使います。
勿論、原価計算制度のある大企業の売上総利益は
正確ですから、売上総利益率は使えます。