税務会計三直線

税務、会計、経営について主に書いていきます。

中小企業の「役員報酬」の決め方教えます。

 通常の企業は限界利益を100として、人件費50%
経費35%、利益15%に配分する、と今まで何回も
書きました。

 基本のP/Lのスタイルは次のようです。

 メンバー5人、経営者夫妻、社員3名

                 一人当たり

 売上    200,000千円  40,000 
 
 限界利益   50,000    10,000

 人件費    25,000     5,000

 経費     17,500     3,500

 利益      7,500     1,500


 人件費の中には当然、社長夫妻の給料も含まれます。

 では、社長も給与が5、000千円かというと、そんなことは
ありません。

 同族会社では役員報酬とはあくまで税金対策上の仮のものです。

 そこで、今期の役員報酬を決める時、予想損益計算書を次のように
設定します。


 売上    200,000

 限界利益   50,000

 人件費    12,000(注1)

 経費     17,500

 差引利益   20,500

 役員報酬     ?

 経常利益     ?
    
 (注1)人件費は一人一人の限界利益の稼ぎの50%で計算。
 
         限界利益     人件費

 A君     12,000    6,000

 B君      6,000    3,000

 C君      6,000    3,000

  人件費計           12,000

 
 役員報酬は同族会社ですから、もっとも税金の安い方法をメインに
考えます。

 原資は20,500千円です。

 経常利益を0円にするなら、社長夫妻の役員報酬の合計は20、500千円
です。

 利益を1,500千円残したければ、二人で19,000千円です。

 法人の税率と個人の税率の差を見ながら、有利な方を選びます。