40代、50代になって成功していて、
初めて成功と言えるのではないでしょうか。
駆け出しの税理士の頃、私の周りに有能な青年が
沢山集まって事業を立ち上げ、かなりの成功を収めました。
しかし、一人消え二人消えして、今、その青年達は一人も残っていません。
まだ、若かった私の力不足を痛感していますが----。
前にブログで書いた、スーパーマーケットを開店したけれど
展開をあせって自滅した青年、
不覚にも多額の不渡手形を掴んでしまった者、ライバルが現われて
競争に負けてしまった者、
遊び過ぎで借金を重ね、債務超過に陥った者、様々です。
如何に成功を持続させることが難しいか、ということです。
ですから、私は20代、30代で事業に成功しても成功とは
言えない、と若い経営者に自重の言葉を贈るのです。
事業とは少しずつでいいから利益を増やしながら、
永続的に維持発展させることだと思います。
その為には
1、お客様の信頼を得る誠実さ。
2、ライバルに負けない不断の研究と先見性。
3、バランスの取れた経営を心掛け、無理なく、少しずつ前進する慎重さ。
4、多くの人々に支持される人格。
が必要ということでしょうか。
松下幸之助や伊藤雅敏の伝記を読むと、それがよく分かります。
成功と不成功を分けるもの、それは何なのか?と私は時々考えます。
それは<教養>ではないか、と最近思います。
有名な大学を出た、とか、学生時代に秀才だったとか、
そういうことではなく、
謂わば、<人間の叡智>みたいなものでしょうか。
松下幸之助も伊藤雅敏も別に有名大学を卒業したと
いうわけではありません。
しかし、彼らの、人生や人間に対する深い洞察力は
大したものだと思います。
自分なりの哲学を持っていますね。
人生の色々な経験を通して、書を求め、人の教えに謙虚に耳を傾け、深く
考えてきたのだと思います。