税務会計三直線

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<配偶者に対する相続税額の軽減>は最も重要な控除!

 配偶者の税額軽減は最も重要な控除だと私は考えます。

 その理由は、
 
 1、控除の金額が最大

 2、第一次相続及び第二次相続まで、財産の配偶者への配分
   によって税額が大きく変わる、
 
からです。
 
 第一次相続で配偶者の税額軽減を目いっぱい使ったために、
第二次相続、即ち、配偶者の死亡による相続で多額な相続税
を支払う羽目になることは多々あります。
 
 第二次相続では、配偶者控除がない上に、相続人が一人
減って基礎控除が下がるからです。
 
 それでは、<配偶者に対する相続税額の軽減>の概要を
記してみます。
 
 
① 配偶者とは、婚姻の届け出をしている者に限ります。
 内縁関係は駄目ということです。
 
  又、婚姻期間の長短は関係ありません。
 
② 軽減額の計算

  相続税の総額×次のイ又はロの内少ない方の金額/課税価格の合計額

 イ その相続の課税価格の合計額×配偶者の法定相続分、又は
   1億6千万円、のいずれか多い金額
 
 ロ その相続により取得した配偶者の課税価格

③ 申告期限までに未分割の場合
 
   申告期限までに未分割の場合はこの軽減の適用はありません。

  但し、申告期限から3年以内に分割された場合は、軽減の対象
  とすることとされています。

④ 手続き
 
  申告書に次の書類を添付します。
 
  1、戸籍の謄本
  2、遺言書の写し、遺産分割協議書の写し
  3、全員の印鑑証明書
  4、その財産の取得を証する書類

 算式は法律用語の羅列で分かりにくいですね。
 
 次回に具体例で説明します。