孤独と音楽 その２ 出会い

　ところが、小学校２年生になって今度は父の長兄の家に
預けられました。

　この家には１年間くらい預けられていたように思います。

　私は学校をサボって行かなくなりました。
　友達もなく家族もなく、街をぶらついたり、
神社の木に登ったりしていつも一人で遊んでいました。

　この幼少期の記憶が私の心の中に強烈に刷り込まれ、
拭い難い孤独感となったのかも知れません。

　小学校１，２年の頃、１年半近くも他人の家で
暮らした事はかなり私の精神形成に影響を与えたと
思います。

　あの孤独感がワイフと知り合った時消えたんです。

　ワイフと知り合う前、何人もの女性と交際しました。
　しかし、交際している時もあの孤独感は私の
胸の中に常に存在しました。

　そして、交際が深まるにつれ、私の心が＜違う＞と
叫ぶんです。
　何か違和感があるんです。

「何かが違う、－－－この人じゃない」と心が叫ぶんです。
そして、別れがやってきます。

　私の青春はそんな繰り返しでした。

　どこが違うんでしょうね。私の心を誰か解説して
貰いたいです。

　ワイフと知り合った時、春風が吹くように心が和み、
優しい穏やかな気持ちになりました。
　交際が深まるにつれ、その気持ちは強くなっていきます。

　私の心は一分の隙もなく満たされていきました。

　そして、気が付いたら、あの強烈な孤独感がいつの間にか
消えてなくなり、毎日が喜びに溢れているんです。

　不思議な事です。

<続く＞