税務会計三直線

税務、会計、経営について主に書いていきます。

米中貿易戦争   その1、米が貿易戦争を仕掛ける理由!

 
今、話題になっている、渡辺哲也氏の

「これからヤバイ 米中貿易戦争」

を読んでみました。
 
内容を、かいつまんで要点だけまとめてみます。

1、米が貿易戦争を仕掛ける理由、

A,「G2」論浮上

 習近平氏が2013年3月に国家主席に選出され、
それと前後して、
米と中国という2つの超大国が世界をリードする
という「G2」論が浮上した。

 中国は習政権になってから領土的な野心を隠そうとしない。

2013年の米中首脳会談において、習主席はオバマ大統領に
「広い太平洋には、中国とアメリカの2大国をうけいれる
十分な余裕がある」と語りかけ、

いわば、
アメリカと中国で太平洋を分割統治しないか」と持ちかけ、
17年11月のトランプ大統領との米中首脳会談でも
習主席は同様の発言をしている。

 中国は「ドルによる一極支配を崩す」ことを狙いに
人民元の勢力拡大を図り、同時にAIIBや新開発銀行(BRIGS銀行)
などを設立、これを通してアメリカが主導する世界銀行
対抗する姿勢を見せている。

2008年のリーマンショック以降、世界の工場として
安い賃金と膨大な市場を背景に力をつけてきた中国は
「G2}論を唱えるまでになった。

 日本も1985年のプラザ合意から、急激な円高
見舞われ、安い賃金を目指して盛んに中国に進出し、
中国の発展に力を貸した。

 こうしてグローバリズムの恩恵を受け中国経済
急成長を遂げた。

B,マーケットの奪い合いと考えると、本質が見えなくなる。

 習主席は2049年の建国100周年までに、中国を
世界の覇権国とするという大目的を立て、その目的に
向かって着々と手を打っている。

 まず、自らが独裁者となり、国家の力を背景に巨大な
国有企業を作り上げ、国際市場の競争に勝利することを
宣言した。

 中国の真の狙いはこうして得た富をバックに世界の
覇権を握ることにある。

 その目的のために「一帯一路」があり、南シナ海支配「」
があり、「AIIBの設立」がある。

 中国の富は軍事力に転用される。

 世界的な軍事バランスが崩れてきている。
 
 そこで、富を削減し、技術を狙った投資を排除するため、
アメリカのトランプ政権は貿易戦争を仕掛けた。