利益があがっているのに現金が足りなくて、借入金の返済に苦労する場合
は、大抵、返済期間が短かすぎるケースです。
例えば、話を分かりやすくするために全額借入金で、返済期間が短かい
購入を考えてみます。
購入価格 1200万円
借入金 1200万円
返済期間 20年
鉄筋コンクリート造 新築
耐用年数 47年、償却率 0.022
12,000,000円*0.022=264,000円ーーー減価償却費
借入金の返済期間
20年の場合
12,000,000円/20年=600,000円ーーーー1年間の返済合計
本来、マンション購入の借入金返済は減価償却費で行うのが本筋です。
このケースだと600,000円ー264,000円=336,000円
で、336,000円も不足です。
残った利益金を借入の返済に充当するようです。しかも、20年間
にわたってです。
借入金の返済期間を35年にすると
12,000,000円/35年=342,857円
342,857円ー264,000円=78,857円
78,857円だけ利益から充当することになりますが、20年
よりは大分楽です。
ここで言えるのは、新築の購入で返済金と減価償却費を合わせるためには
かなり現金を投入する必要があるということです。
そこで、自己資金が少なくマンションを買おうとすると、どうしても
中古マンションということになります。
10年経過した中古マンションを自己資金300万円で購入すると、
購入価格 1200万円
自己資金 300万円
借入金 900万円
借入期間 30年
鉄筋コンクリート造 10年経過の中古マンション
耐用年数 39年
39年の償却率 0.026
*中古の耐用年数の計算
法定耐用年数 経過年数 経過年数 中古資産の耐用年数
( 47年 - 10年 )+ (10年 * 0.2)=39年
12,000,000円*0.026=312,000円ーーーー減価償却費
9,000,000円/30年=300,000円ーーーー1年間の返済合計
これで、返済金が減価償却費の中に収まりました。
資金の回転が楽になると思います。