税務会計三直線

税務、会計、経営について主に書いていきます。

「事業主借」勘定とは何か?

 先週、事業主貸、事業主借勘定を年の始めに0円にすることは
重要、と書きました。

 それではまず、事業主借a/cとはそも何かを説明します。

 色々な本には、事業主借とは、事業が事業主からお金を借りること
だから、一種の負債である等と解説されています。

 しかし、私の考えは違います。

 事業主借勘定は、元入金の増加、事業の追加資金、という考えです。

 事業主貸勘定は生活費です。

 これは明確に区分しなくてはなりません。

 事業主借a/cにはどんなものがあるかというと、

    事業への資金の追加
    受取配当
    受取利息
    その他、事業以外の収入

 が含まれます。

 元入金計算の構成は、

 事業主貸、事業主借、青色申告控除前の所得金額です。

 これらはそれぞれ意味が全然違います。

 安易に貸、借を使ってはいけません。

 例えば、

 事業資金が不足したので、お金を10万円事業資金として入れた。
この仕訳は、

  現金  100,000/  事業主借  100,000

 この仕訳が正解。

  現金  100,000/  事業主貸  100,000

 この仕訳は間違い。

 どうせ最後は元入金a/cに繰り入れてしまうのだから、どっちでもいい
だろうと思うでしょうが、それは大いなるミステイクです。

 又、追加資金10万円を事業から引き揚げた、この仕訳は、

  事業主借 100,000/  現金   100,000

 と、事業主借a/cを減少させるのが正解です。

 これを、

  事業主貸  100,000/  現金   100,000

 と仕訳するのは間違いです。

 何故って、この10万円は追加資金を返したのであって、生活費で
使ったわけではないからです。