税務会計三直線

税務、会計、経営について主に書いていきます。

2016年の日本経済は波乱に満ちた展開か?

 
2016年の日本経済は年初から日経平均5日連続安
という波乱の幕開けとなりました。

2016年の日本経済を象徴するような展開でしたね。

しかし、まだ、2016年は始まったばかりです。

私が波乱に満ちた年と予想する理由は、景気のプラス要因
とマイナス要因が同じ位の量で存在するからです。

景気のプラス要因は、

1、原油価格の下落,

2、大幅な金融緩和,

3、夏の参議院選挙に向けての追加の景気対策が期待できる、

4、年金資金の投入による株式市場の活性化、

5、オリンピックに向けてのインフラ投資の拡大、

原油価格の下落は石油を使用するあらゆる物、電気・ガス
に至るまで物価を押し下げ、日本経済にプラスに働く筈です。

金融緩和の継続は市中にお金が出回り、購買力を刺激する
だろうし、何と言っても、円安になりますから海外投資家
の資金が日本の株式に向い、株式相場を上昇させるでしょう。

自民党は夏の参議院選挙に勝ちたいでしょうから、景気を
好調に維持する追加の景気対策を講ずる可能性があります。

更なる年金資金の投入で株式相場の活況を維持する予定の
ようです。

20兆、30兆円という大量の資金を投入して、売却すれば
暴落するだろうし、この先どうするつもりなのか心配ですが、
先の話です。

オリンピックに向けてのインフラ投資の拡大もプラス要因
ですね。

逆に、マイナス要因は、

1、中国の景気減速、

2、アメリカの利上げ、

3、北朝鮮、中東の政治動向、

4、消費税導入、

中国の景気減速は底知れない様相を見せて、日本のみならず、
世界経済にとって大きな危険要素でしょう。

アメリカの利上げはアメリカ経済が安定しているという事
でしょうから、アメリカにとっては良い事でしょうが、

アメリカが利上げすれば、世界諸国の資金がドルに流れ、
特に、ドルに頼っている新興国にとっては大変な痛手になる
筈です。

日本にとっては、ドルが買われ、ドル高円安になる筈
ですから、悪くないと思われますが、

新興国がデフォルトしたりすると、安定している日本円
の為替レートが上昇しかねません。

円高になると、現在、日本の株式市場は65%が海外投資家
によって占められているので、海外投資家が資金を
引き上げると株式が暴落する危険があります。

まだ、昨年末に0.25%引き上げただけですから、既に、
織り込み済でしょうが、2016年に0.25%を4回
行うとどうなるでしょうかね。

消費税導入は2%日本国民の購買力を奪うわけで、
明らかなマイナス要因です。

導入は2017年4月ですから2016年にどのような影響
があるか未知数ですが、ーーー


2013年から始まったアベノミクスは3本の矢を掲げて
成功したかに見えましたが、中々、うまくいきませんね。

物価上昇率2%は、これもデフレ要因が多すぎて難し
そうです。

原油価格の下落が物価を押し下げているし、
消費税8%にしたシコリが、まだ、解けていません。


こうして見てくると、景気や株価は参議院選挙までは好調
を維持しますが、後半から暗雲の中に入っていくような
展開でしょうか?

政府としては、来年4月の消費税導入まで好調に推移して欲しいと
願っているでしょうが、難しそうです。