税務会計三直線

税務、会計、経営について主に書いていきます。

所謂、「経営分析」は大企業のものであって、中小企業には半分以上通用しません。

 経営分析の頂点に位置するのが総資本利益率と、どの本にも書いて
あります。

 

 総資本利益率総資本回転率と売上高利益率とに分解されます。

 

 利益/総資本=利益/売上高*売上高/総資本

 

 この算式の内、中小企業と大企業で共通するのは売上高だけです。

 

 「貴社の総資本利益率は次の様ですから」と、もし、中小企業に
教科書通りに説明するとしたら、あなたは半分以上間違えています。


 中小企業の利益は税金対策のために人為的に操作されます。


 何故なら、中小企業にとって一番大事なことは如何に税金を安く
するか、ですから。

 

 大企業は出資者である株主に向けて経営をします。
 そこが違います。

 

 役員報酬を取る前の利益が1000万円ありました。中小企業は
どう考えるか!


 役員報酬を1050万円取って、50万円の赤字にします。

 

 1000万円を社長600万円、奥さん450万円の報酬なら所得税
10%領域で、法人税の実効税率は凡そ21.5%より安く済むからです。

 

 50万円多く取るのは赤字を貯めて大きく利益が出てしまった時の
備えにします。


 これが中小企業の発想です。最終利益なんてどうでもいいのです。


 総資本利益率?関係ないですね。

 

 大企業はどう発想しますか?役員報酬は800万円に抑えて200万円
の利益を出し、株主配当を行って、売上高利益率を何%かにしてーーーー
と発想するでしょう。

 そこが違います。

 又、総資本も中小企業独特の数字になっている場合が多々見受けられます。


 総資本については又、ブログで書きましょう。