発生主義での会計利益の操作は貸借対照表上に大きな
歪みもたらせます。
今までたくさんの会社の清算を手がけてきました。
会社を清算するためには会社の資産を全て現金化
しなくてはなりません。
その過程で過去の悪行(笑)が次々に明るみに出ます。
業績が悪く、会社を清算させざるを得ない会社の
自己資本は1/2、1/3と、清算の際に縮小します。
まず、売掛金です。
本来、貸倒損失で落とすべき債権がいつまでも
残されています。
在庫ーーーー不良品があたかも正常品のようにカウント
されています。
土地建物ーーーー売却すると多額の売却損が発生します。
車両ーーーーこれも、減価償却を止めていたりする
期間があると、売却損は多額です。
所得税は減価償却費は強制償却ですが、法人税は減価償却
ナシが許されるためです。
最も、会社法の制定により「中小企業会計基準」なる
ものができて、減価償却費の計上のない会社は融資の際、
不利になるので、最近は償却費ナシは少なくなりました。