税務会計三直線

税務、会計、経営について主に書いていきます。

「資金回転率」を高める工夫は利益率を高めます。重要です。

 売掛債権は通常、受取手形売掛金等の合計を言いますが、
私はいつも支払手形、買掛金の買掛債務を差し引いて考えています。
 紛らわしいから、差引売掛債権と呼ぶことにしましょうか。


 さて、今日のテーマは<資金回転率>を高める、です。
 これって、とても重要ですが、皆さん意外と無頓着です。

 

 前回のB/Sの例で示したように、利益の蓄積がない時、差引
売掛債権が増えれば、借入金に頼らざるを得ません。


 売上を上げれば上げる程、借入金が増加するという不条理が
生じます。

 売掛債権に補完されていれば、借入金があってもいいではないか、
と思いますが、


 売掛金は回収不能になるし、受取手形は不渡りになるし、商品は
減耗、評価損の危険があります。


 借入金は少ないに越したことはありません。


 売掛金の回収はどんどん進める必要があります。商品在庫は少ない
方がいい訳です。


 仕入れもまとめて大きく仕入れろのではなく、出来れば2回、3回
に分けて小まめに仕入れ、在庫を少なくする工夫をします。


 この究極の姿が<トヨタかんばん方式>かも知れません。


 こうして差引売掛債権が減少すれば借入金も減ってくる筈です。

 資金回転率を高めることは、こうして借入金を減少させ、不良債権
不良資産の発生率を低くし、利益率を向上させる重要な働きがあります。