税務会計三直線

税務、会計、経営について主に書いていきます。

中小企業の経営分析、粗利益!

荒利益の算式は

 売上高ー売上原価=荒利益(売上総利益、粗利益)

 荒利益は5つの利益の中で最も重要な利益です。

 会社の儲けの中心ですから、常に注意して、利益
が増えているか減っているか、利益率はどうかを
見守っていなければなりません。

 荒利益は2つに分けて考えます。

 

 1つは、荒利益率
 2つ目は、荒利益の量、特に一人当たりの荒利益金額


 荒利益率は業種によって異なるし、又、同じ業種でも
経営の仕方で異なります。

 

 高値志向か
 薄利多売か


 過日、一般食堂の税務調査がありました。
 調査官は一生懸命お米の仕入れ量を調べ、そして、
言いました。


「お米の仕入れがこれだけあります。通常、キロ当り
どんぶりご飯がxx杯取れる筈ですが、お宅はずいぶん
少ないですね」
「うちは、こうやって、こうやって、どんぶり山盛り
にしてお客さんにサービスするんだよ」
と、親父さんは杓文字でどんぶりに飯を盛るしぐさを
やって怒りまくってました。

 

 この店は一般食堂としては平均よりかなり荒利益率
が悪いと私も思っていました。

 色々な経営指標を見ると、一般食堂の平均的な利益率
が表示されています。

 しかし、この店の親父さんの経営方針はサービス過剰
とも思える程の薄利多売です。

 ですから、平均の利益率よりかなり悪いわけです。

 

 飲食店の平均的な荒利は65%位ですが、飲食店の
中でもソバ店は60%、ラーメン店は70%、ご飯もの
の利益率は悪くて、ご飯がメインですと55%位まで
落ちます。

 

 税務調査官は平均値を言っただけで、別に誤ったわけ
ではありません。

 

 荒利益率は

 1、平均値との比較
 2、前年との比較

 

 を見ながら、その会社の経営方針などを加味して、総合的
に判断する必要があります。