税務会計三直線

税務、会計、経営について主に書いていきます。

シュマーレンバッハの「費用動態論」は古いか?

 昔、私が会計学を勉強した昭和40年代は、シュマーレンバッハ
の「費用動態論」が一世を風靡していました。
 
 即ち、期間損益計算を正しく行う為に、今期の費用ではない
費用は資産として貸借対照表に計上するというものです。
 
 資産は次期以降の費用予備群というわけです。
 
 損益計算書中心の考え方ですね。
 
企業会計原則」もこの考え方に統一されていました。
 
 その後、会計の世界も変わってきて、現在は、資産は
収益を生むためのもの、という考えを取るようです。
 
 資産が費用化されることによって収益が生まれるという
わけです。
 
 損益計算書中心から貸借対照表中心に変わってきている
ようです。

 しかし、だからと言って、お客様に決算の説明をするとき、
貸借対照表から説明を始め、現金、預金の残高、売掛金
明細、と順に説明していくと、少し、いらつく表情が見られます。
 
 お客様の関心の第一は、今期、どのくらい儲かったか、です。
 
 やはり、今期の損益はこんな風で、その結果、財産内容は
このようになりました、と説明する方が納得するようです。