税務会計三直線

税務、会計、経営について主に書いていきます。

消費税の「簡易課税」と「本則課税」、どちらが有利か?簡単な判別法教えます。

 税抜売上高が5000万円以下なら「簡易課税方式」か「本則課税方式」か、
どちらかを選べます。
 但し、前期末までに税務署へ届出書を提出する必要があります。

例えば、小売業で次の様なP/Lの業者さんを考えてみましょう。


         税込経理     課税     非・不課税
 売上     42,000千円 42,000
 仕入原価   15,750   15,750
 粗利益    26,250   26,250

 給料      8,000           8,000
 法定福利費   1,000           1,000
 減価償却費   1,000           1,000
 租税公課    1,000           1,000
 保険料     1,000           1,000
 支払利息    1,000           1,000
 その他の経費 10,500   10,500
 経費計    23,500   10,500 13,000

 利益      2,750


 本則課税の税金は
   非・不課税経費の合計    利益
    13,000千円  +  2,750千円 =15,750千円
    (15,750千円/1.05)*5%    =750千円ーーーー消費税額

 簡易課税の税金は、
     売上
    42,000千円/1.05) *1%     =400千円ーーーー消費税額

 1%の計算

 政府が認める小売業の利益率   消費税率
    20%        *   5%     =1%ーーーー簡易計算率

 
 本則課税750千円に対して、簡易課税400千円だから、簡易課税有利と判断します。

 非・不課税経費と利益の合計は付加価値額です。付加価値額に5%を乗じた金額が
消費税額です.消費税を付加価値税とも言う所以です。