税務会計三直線

税務、会計、経営について主に書いていきます。

荒利益高の、人件費、経費、利益への配分。

 荒利益高を100として、
  人件費  50%
  経費   30%
  利益   20% 
 を、私は理想的な配分と考えています。

 経営分析の本には人件費の%は低ければ低い
程良い等と書かれたものもあります。

 しかし、何回もお話しますように経営はバランス
です。

 給与水準の問題もあります。
 余り、給与水準の低いものは感心しません。

 出来れば、社員には高給を払ってあげたいでは
ありませんか。

 社員と共に稼いだ荒利益は折半ですよ。

 荒利益高が増えれば増えるほど世間の水準の
倍でも払うべきでしょう。
 
 ただ、余り払い過ぎて、70%、80%と
労働分配率(注1)が上がるとバランスが悪くなり、利益が
圧縮されます。

 私共のお客様の経営バランスを拝見すると、
理想的な配分は皆無に近く、

 荒利益高     100
 人件費       55%
 経費        30%
 利益        15%

とか、まだ、これ等は良い方で、

 荒利益高     100
 人件費       60%
 経費        35%
 利益         5%

になる会社もざらにあります。


 *注1 労働分配率とは

   人件費/付加価値x100=労働分配率

  この場合の付加価値とは、中小企業庁の方式では、
 限界利益とか加工高とか、荒利益とか粗利益とか
 呼びますが、皆、同じ意味です。
  ですから、人件費を荒利益高で割ったものと
 考えて下さい。